ワイン中に含まれている添加物の効果と影響を解説

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「安いワインには添加剤が多くてダメって聞くけど…」「やっぱり無添加がいい!」など、何かと悪く言われがちな食品添加物。

もちろん多量に含まれている食品を摂り続けるのは良くないですが、必要最小限の添加物であれば、ワインを美味しく飲むのに役立ちます。

今回は食品添加物について解説します。

まずは添加物のことを知り、「よくわからないけど嫌だ!」ではなく、正しく嫌がってみてはいかがでしょうか。

コットン
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後半では食品添加物を避けたい人に向けた、美味しいワインもご紹介します!

ワイン中に含まれている可能性のある添加物

ワイン中には、雑菌の繁殖を防ぐ、酸化を抑えて劣化を防ぐ、などの目的で、いくつかの食品添加物が含まれています。

コットン
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紹介する添加物が必ず全て含まれているわけではないよ!

ワインの裏ラベルに記載があるので、確認してみてね!

詳細は後ほど解説しますが、まずはそれぞれの配合上限量を見てみましょう

添加物ワインへの配合上限
亜硫酸塩0.35g/kg
ソルビン酸0.2g/kg
スクラロース0.4g/kg
アセスルファムカリウム0.5g/kg
カルボキシメチルセルロース2%
アスコルビン酸上限無し
アラビアガム上限無し
二炭酸ジメチル0.2g/kg

亜硫酸塩(SO₂)

ワインに及ぼす作用:抗酸化作用・防腐作用があるため発酵を制御し、酸化や雑菌の繁殖を防ぎます。味や香りの劣化を防ぐことができます。

人体への影響:ワインの規定内の量であれば安全ですが、亜硫酸塩に敏感な人や喘息患者には、まれにアレルギー反応(呼吸困難、頭痛など)を引き起こすことがあります。

ソルビン酸

ワインに及ぼす作用:防腐剤として使用され、酵母やカビの増殖を抑えます。特に甘口のワインで使われることが多いです。

人体への影響:適量であれば安全とされていますが、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。

スクラロース

ワインに及ぼす作用:人工甘味料で、ワインに甘みをもたらします。ワインの味を調整するために利用されることがありますが、高品質なものではまず使用されません。

人体への影響:消化吸収されにくく、通常はそのまま体外に排出されます。腸内環境に影響を与える可能性も示唆されていますが、強い根拠は無いようです。

アセスルファムカリウム

ワインに及ぼす作用:スクラロースと同様に人工甘味料として使用され、甘みを補強するために添加されます。

人体への影響:一般的には安全とされていますが、過剰摂取は代謝に負担をかける可能性があり、特に糖尿病などの健康問題を持つ人には注意が必要です。

カルボキシメチルセルロース(CMC)

ワインに及ぼす作用:安定剤や粘度調整として使用され、ワインの口当たり・沈殿物の量に影響します。

人体への影響:過剰に摂取すると消化不良や下痢を引き起こす可能性があります。

アスコルビン酸(ビタミンC)

ワインに及ぼす作用:酸化防止剤として使用され、ワインの風味と色を維持します。酸化による品質劣化を防ぎます。酸性成分のため、やや味わいにも影響します。

人体への影響:適度な摂取は美容や免疫に良い影響を与えますが、大量摂取は消化不良や下痢を引き起こす可能性があります。

アラビアガム(Gum Arabic)

ワインに及ぼす作用:安定剤として使用され、ワインの粘度や質感を調整し、香りや味を持続させます。

人体への影響:食物繊維の一種のため、適量であれば安全です。ただし過剰に摂取すると胃腸の不調を引き起こす可能性があります。

二炭酸ジメチル(Dimethyl Dicarbonate, DMDC)

ワインに及ぼす作用:微生物を制御する作用や殺菌効果を持ち、ワインの保存性を向上させます。特にボトル詰め前の殺菌処理として利用されます。

人体への影響:ワイン内で分解されるため、通常は影響ありませんが、非常に高濃度では毒性がある可能性があります。

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安易に「自然派ワイン」を選ぶのはやめよう

ここまで添加物について解説してきました。

最低限の添加物はむしろメリットになりますが、それでも「添加物は避けたい!」という人には、自然派ワインが気になっている人も多いのではないでしょうか?

コットン
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でも実は「自然派ワイン」の定義はあいまいで、添加物がたっぷり入っているものもあるんだ。

ちゃんとした自然派ワインは、下記の認証を受けているワイン。

ワインの種類特徴
有機ワイン有機肥料など、使用できる農薬などに制限。
原薬農法ワインブドウ生育時の農薬や添加物量を制限。
ビオディナミワイン一切の農薬を禁じ、ワイン中添加物も強く制限。

上記の認証を受けていないワインは「ちょっとだけ有機肥料を使い、たっぷり添加物を入れている」というものでも、自然派を名乗っていたりします。

また安価なワインで「添加物不使用!」とうたっているワインもありますが、これはそもそも分類上はワインでないものも多いです。

添加物が気になる場合はビオディナミワインを飲もう

前述したように「ビオディナミワイン」は「自然派ワイン」のうちの一つですが、より定義が厳しく、添加物量は強く制限されています。

添加物量が無視できる量しか含まれていないだけなく、農薬も使用されていないため、健康志向の人にもぴったり。

ただしビオディナミのワインは、「ビオ臭」と呼ばれる特有のにおいがあり、やや飲みにくいものが多いです。

まずはクセの少ないものから挑戦してみると良いでしょう。

ビオディナミで飲みやすいものをご紹介します。

タケダワイナリー サン スフル

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こちらは正真正銘、酸化防止剤無添加のビオワイン。

日本のデラウェアは口当たりが優しく非常に飲みやすいのですが、ビオでありながらこのワインも飲みやすさはキープ。

酸化防止剤無添加の場合、保管環境やボトルごとの差が出やすいため、万が一開封してから飲みづらい香りを感じた場合、グラスをクルクル回すと飲みやすくなりますよ。

無添加のエントリーにピッタリなワインです。

フィリップ パカレ ブルゴーニュ ルージュ

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世界最高峰のビオディナミワインを生産するフィリップ パカレ。

ごくごく飲むと「なんか薄い?」と思ってしまう味わいですが、少し置いておくと非常に豊かな香りを醸し出します。

花や果実に囲まれているような香りで、「本当にビオディナミ?」と思わされる逸品です。

酸化防止剤がごくわずかに含まれていますが、最高峰の味わいを試したい方はどうぞ!

いかがでしたか?

添加物は適切に使用されればワインの品質維持に寄与し、人体に重大な害を及ぼすことはありません。

ただし過剰に含まれているワインは避けるのが良いでしょう。

「うまく付き合えばメリットがある」と考えていただき、過剰に敵視せずに付き合ってみてはいかがでしょうか。

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