ワインは腐る?ワインの賞味期限と熟成について解説

コラム
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ワインには賞味期限はありません。

しかし50年や100年以上たっても飲めるワインがある一方で、数年しか経ってないのに飲めない味になってしまうワインもあります。

前者は「熟成」、後者は「劣化」と呼ばれますが、この差はどこから来ているのでしょうか?

今回はワインの賞味期限、劣化してしまう理由について解説します!

ワインに賞味期限はない

繰り返しになりすが、ワインの賞味期限について説明しましょう。

ワインには「賞味期限」という明確な表示はありません。

これはワインが他の食品とは異なり、時間の経過とともにその風味や品質が変化するためです。

しかし時間経過によって味わいがポジティブに変化する「熟成」と、ネガティブに変化する「劣化」は明確に異なります。

その差について見ていきましょう。

ワインの熟成とは?

ワインの熟成とは、瓶詰め後に時間をかけて風味や香りが変化するプロセスのことです。

熟成により、若いワインにはなかった深く複雑さのある香り、なめらかな口当たりを持つようになります。

赤ワインであれば液面の端の方から徐々に褐色がかってきて、白ワインであれば全体がやや褐色が買ってくるなど、外観的にも変化がわかります。

熟成のメカニズム

ワインの熟成には、主に以下の要素が関与します。

  • 酸化:微量の酸素が瓶内に入り込み、ワインの成分と反応することで風味が変化します。
  • タンニンやフラボノイドの変化:赤ワインに含まれるタンニンが重合反応することで、口当たりが滑らかになります。
  • 酸味成分:酸やアルコールが互いに反応し、新しい化合物が生成され、香りに複雑みが出ます。

他にも糖分やアルコール度数、グリセリン量や亜硫酸量なども影響しますが、説明がややこしくなるのでここでは割愛します。

熟成に適したワイン

すべてのワインが熟成に適しているわけではないため、一概に「古いワインほどおいしい」ということはできません。

熟成に向いているワインは以下の特徴があります。

  • 高い酸度:酸度が少ないと雑菌が繁殖しやすくなり、長期間の熟成に耐えられず、美味しくなくなります。
  • 高いタンニン含有量:赤ワインの場合、タンニンが豊富なワインは熟成により柔らかくなります。
コットン
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簡単に言えば、酸っぱくて渋いワインは熟成に向いているよ!

ワインの劣化のサイン

反対に、ワインが劣化しているかどうかを判断するためのサインをいくつか紹介します。

色の変化

赤ワインが茶色っぽくなったり、白ワインが濃い黄色や茶色に変色した場合、それは酸化が進んでいるサイン。

熟成の場合でも同じような色の変化がありますが、劣化の方が変化が大きくなる傾向です。

赤ワインの場合、熟成ならワイン液面の端から茶色がかってきますが、劣化は全体的に茶色がかっていることが多いです。

香りの変化

劣化したワインは、酸っぱい酢のような香りや、カビ臭い香りがすることがあります。

これは、アルコールが酸化して酢酸(お酢)になってしまったり、ワイン中の菌のバランスが崩れてしまうことが原因。

初心者でも比較的気づきやすい項目です。

コットン
コットン

においでわかるレベルに劣化していたら、飲まない方が良いよ!

味の変化

劣化したワインは、酸味が強くなったり苦味が増すことがあります。

またフレッシュな果実の風味が失われ、味わいがぼやけることがあります。

ワインの保存方法

ワインの品質を保つためには、適切な保存方法が重要です。

以下のポイントを守ることで、ワインを長期間楽しむことができます。

コットン
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長い期間保管するなら、セラーは必須…。

温度管理

ワインの保存には一定の温度管理が必要で、11〜16度の間で温度変化が少ないことが理想です。

温度が高すぎるとワインが早く熟成しすぎ、低すぎると風味が失われることがあります。

またワインは温度変化にとても弱い飲み物です。

低温であっても、昼間と夜で10℃以上の変わる場所などはNG。

それよりは、20℃くらいでも良いので温度変化が起きにくい場所の方が保存に向いています。

湿度管理

湿度もワインの保存には重要です。

湿度が低すぎるとコルクが乾燥し、酸素が瓶内に入り込みやすくなります。

湿度は50〜70%が理想とされています。

どうしても乾燥しすぎる場合は、ワインにラップを巻いておくと良いですよ。

コットン
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そこまで長期保管をしないなら、あまり気にしなくて良いよ!

光と振動の管理

ワインは光と振動に敏感です。

直射日光や強い人工光はワインの風味を損なう可能性があるため、暗所で保管するようにしましょう。

また振動もワインの熟成に悪影響を与えるため、安定した場所での保存が望ましいです。

ワインのざっくりとした賞味期限目安

ここまで解説したように、ワインは様々な要素で熟成スピードが変化するため、賞味期限を一律で決めることはできません。

しかし、ワインのタイプごとにだいたいの飲み頃はあるため、なんとなくの目安が欲しい場合は下記を参考にしてください。

ワインのタイプ賞味期限の目安
ボジョレー・ヌーボー1年
5,000円以下の白ワイン2~10年
5,000円以上の白ワイン3~30年
ライト~ミディアムボディの赤ワイン2~10年
フルボディの赤ワイン2~20年
数万円以上の赤ワイン~50年
数万円以上の貴腐ワイン(極甘口)~80年

賞味期限にかなりの幅がありますね。

これは、使っているブドウ品種や製法によって賞味期限が変わるため、どうしても絞り切れないのが原因です。

コットン
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最初のうちは「買ってきたら1年以内に飲む!」と決めておけばOK!

昔購入した古いワインを見つけた場合などは、開封して色と香りを確かめてみましょう。

開封後は早めに飲みきろう

ここまでは開封するまでの保管方法について解説してきましたが、開封してしまったあとは話が別。

どんなワインでもどんどん酸化していってしまうため、数日~1週間のうちには飲みきりましょう。

コットン
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開封後数日経ってからの方がおいしいワインもあるけど、プロレベルの管理が必要。

開封後はもともとついていたコルクにラップを巻いてから再封し、冷蔵庫に立てておきましょう。

もっと長く楽しみたい場合、ワインの保管グッズを使うようにしましょう。

いかがでしたか?

ワインは賞味期限がないものの保存環境によって良くも悪くも味が変わります。

最初から徹底的に管理する必要はないので、まずはできるところから気を付けてみてくださいね。

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