ヴェルメンティーノのブラインドテイスティング対策!産地別の特徴まとめ

テイスターへの道
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テイスターへの道、今回は「ヴェルメンティーノをブラインドで(安定感を持って)当てたい!」ということで、代表的な産地ごとのものを飲んで記録していきます。

最後には自分なりの見極めポイントもまとめていきたいと思っています。

読者の皆様の中には「なぜにヴェルメンティーノ?」と思う方もいるかと思います。

特に出題頻度が高いわけでもなく、他に鍛えるべき品種がたくさんあるからです。

しかし、先日のJSAブラインドテイスティングコンテストでヴェルメンティーノを大外ししてしまった僕としては、何とかヴェルメンティーノを当てられるようになりたい!と毎日願っているところ。

そんなわけで今回はヴェルメンティーノです。

コストを抑えるため、トスカニーさんのヴェルメンティーノ飲み比べセットなども活用しています。

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産地別にヴェルメンティーノを9本飲み比べ、個別の特徴と産地ごとの特徴を整理していきたいと思います。

実際にワインを飲みながら、記事を少しずつ更新していくという新たな試み(笑)

面白かったらシリーズ化も考えているので、応援のコメントなど大募集しています。(笑)

コットン
コットン

ヴェルメンティーノでこんな記事を書くなんて、狂気の沙汰ですよ・・・。

  1. 一般的なヴェルメンティーノの品種特徴
  2. イタリア サルディーニャ州のヴェルメンティーノをテイスティング
    1. ヴェルメンティーノ ディ サルディーニャ セッラ&モスカ 2024
    2. サーラガト ヴェルメンティーノ イゾラ ディ ヌラーギ アッツェイ2023
    3. ソプラーレ ヴェルメンティーノ ディ サルディーニャ パーラ
  3. イタリア トスカーナ州のヴェルメンティーノをテイスティング
    1. ペルラート デル ポスコ ヴェルメンティーノ トゥア リータ
    2. ヴィヴィ ヴェルメンティーノ ブオナミーコ
  4. イタリア リグーリア州のヴェルメンティーノをテイスティング
    1. エチケッタ グリージャ コッリ ディ ルーニ ヴェルメンティーノ ルナエ2023
  5. フランス コルシカ島のヴェルメンティーノをテイスティング
    1. ウヴァル テラ ノストラ ヴェルメンティーノ コルス2023
  6. フランス プロヴァンスのヴェルメンティーノをテイスティング
    1. シャトー ド ロムラード キュヴェ マリー クリスティーヌ プロヴァンス ブラン2023
  7. フランス コート・デュ・ローヌのヴェルメンティーノをテイスティング
    1. マレノン レ グラン ヴェルメンティーノ2023
  8. ヴェルメンティーノのテイスティングまとめ
    1. ブラインドでヴェルメンティーノを見分ける方法
    2. ヴェルメンティーノの産地を見分ける方法

一般的なヴェルメンティーノの品種特徴

引用:https://www.enoteca.co.jp/article/archives/9386/

まずは一般的に言われている品種特徴について、ChatGPTにまとめさせてみました。

1. ヴェルメンティーノとは

  • :白ワイン用ブドウ品種
  • 起源:正確な起源は不明ですが、地中海沿岸(特にスペイン東部またはイタリア・リグーリア地方)で生まれ、サルデーニャ島やコルシカ島で広く栽培されるようになったとされます。
  • 気候適性:温暖で乾燥した地中海性気候を好み、海風を受ける沿岸地域で品質が高まる傾向。
  • 栽培の特徴:日照に強く、成熟期が遅め。酸を保持しやすく、ミネラル感のあるワインができやすい。

2. ワインの一般的特徴

  • 外観:淡いレモン色〜麦わら色
  • 香り
    • 柑橘類(レモン、ライム、グレープフルーツ)
    • 青リンゴ、白桃、洋梨
    • ハーブ(タイム、ローズマリー、バジル)
    • 海風を思わせる塩味やミネラル感
  • 味わい
    • 酸味:中〜高
    • ボディ:軽〜中程度
    • 余韻にわずかな苦味(アーモンドやグレープフルーツの皮)
    • フレッシュで爽快な飲み口が多いが、樽熟成やシュール・リーで複雑味を持たせるタイプもある

やはり一般的な特徴だけだと類似品種も多そうなので、ブラインドテイスティングで当て切るためには、各地の特徴を自分で体感しておかないといけなさそうです。

イタリア サルディーニャ州のヴェルメンティーノをテイスティング

まずは生産量的にも代表的な産地、イタリアのサルディーニャ州のヴェルメンティーノを飲んでいきます。

一般的な特徴についてはChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

ヴェルメンティーノの聖地とも言える産地。「ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG」が特に有名。豊かな柑橘香、ミネラル感、塩味があり、アロマティックで骨格もある。

うん、とてもふんわりしていますね。

実際に飲んでいきましょう。

ヴェルメンティーノ ディ サルディーニャ セッラ&モスカ 2024

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まずは1本目のサルディーニャ ヴェルメンティーノ。サルディーニャ島北部の海岸沿いの花崗岩土壌の畑とのこと。棚仕立てで栽培しており、果実に日光が当たりすぎないようにコントロールしているとか。

非常に新しいワインのため、外観はかなり緑を帯びた明るいイエロー。発泡も見られる。

切りたてのフレッシュなリンゴのアロマを中心に、やや柑橘と洋ナシの香りはある。そして果実以上にむわっと香る海のミネラル。スイカズラやそれに近い小さめな花のアロマも豊かで、ミツっぽさも感じる。若干だけダージリンティー的なニュアンスもあり、ポルトガルのアルバリーニョにも通ずる。

アタックは中程度で、酸味は程よくあるがとても丸みを帯びている。中盤から塩苦みの主張がしっかりと出ていて、分かりやすく海沿いの畑で作られている印象。発泡も見られるような若いワインにしては、ややクリーミーなテクスチャー。

総合的に考えると、特徴的なのは果実香に対してのミネラル感の比率がとても高いことと、やはりミッドパレット以降の塩苦み。

アルバリーニョと間違る可能性が非常に高く感じられたが、こちらの方がやや花香が優しく、酸味が丸い質感であり、中盤以降の苦みが強め。わずかな差のため、焦らずしっかりととらえるようにしよう。

サーラガト ヴェルメンティーノ イゾラ ディ ヌラーギ アッツェイ2023

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サルディーニャの2本目です。

オリスターノ県モーゴロ(サルディーニャ島の中南部やや西側)にある石灰岩土壌の畑で作られるワイン。短時間の低温浸漬でアロマを抽出し、40日間シュール・リーを実施しているそう。

やはり海に近い畑ということもあり、海のミネラルをどう感じるかがポイントになりそうです。それではテイスティングしていきましょう。

外観はイエローでしっかりとした成熟度を感じる色合い。

香りはやや成熟したリンゴを中心に柑橘~洋ナシまである果実感。ヨードの香りが強く、海っぽさ前回と言った印象。花もあるが海のミネラルのニュアンスにマスキングされている。スワリングするとリンゴのニュアンスが立つと同時に、ややシナモン、ローズマリーのニュアンスも出る。

アタックは中程度で酸も小じっかり。やはりミッドパレットから如実に感じる塩味が印象的。塩レモンのような塩苦みとなり、余韻に向かって複雑みを持たせている感じ。飲み込んだ後に舌の奥がキュッとなるようなグリップもある。チョーキー~サンディーなテクスチャーといえる。

総合的には1本目のワインとかなり近い印象だが、紅茶の印象が薄い。

アルバニーニョにアシルティコを混ぜたような印象で、温度や抜栓後の時間経過と言った諸条件でどちらかと間違えそうな気がした。

アシルティコよりは花香が強くぺトロールが無い、アルバリーニョよりは塩苦みが強い、という考え方で差別化できそう。焦らずにしっかりとバランスを判断するのが重要だと感じた。

ソプラーレ ヴェルメンティーノ ディ サルディーニャ パーラ

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標高150~180mに位置する粘土質・石灰質土壌の畑から、樹齢平均35年のブドウを使用しているとのこと。

先ほどと同じく石灰質だが粘度が混ざるので、これが果実味の強さや厚みにどのような影響をもたらすのか、注意しながら飲んでいきましょう。

外観は明るい麦わら色。

香りはセミアロマティック程度の強さでフルーティーというよりはフラワリー。小さめの花と紅茶の香りが広がる。少しヨード感を感じる貝殻のミネラル。若干オリーブっぽいニュアンスもある。

アタックは程よくあり、酸味はあるが丸く、ミッドパレットにうまみと塩苦みの厚みが出ている。アルコール感は程よく感じられる。他のサルディーニャと比べて厚みが強く感じられる。

余韻は短めでキレのある印象。比較的リーズナブルな、アリントとアルバリーニョのブレンドヴィーニョ・ヴェルデと間違えそうなイメージ。こちらの方が酸味がマイルドで、外観の緑みが弱く黄色よりなため、細かくチェックして間違えないようにしたい。

サルディーニャ特有の塩苦みは、やはりこちらも印象的だった。

イタリア トスカーナ州のヴェルメンティーノをテイスティング

トスカーナと言えばサンジョヴェーゼなどのイメージが強いですが、ヴェルメンティーノも栽培されています。

ChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

ボルゲリやマレンマ地区などで栽培。より果実味豊かで熟した印象。白桃やトロピカルフルーツに加え、温暖な気候由来のまろやかさ。

ざっくりですが、やや甘いアロマな印象のコメントが目につきますね。

実際に飲んでいきましょう。

ペルラート デル ポスコ ヴェルメンティーノ トゥア リータ

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トスカーナ州、スヴェレートの地で作られるワイン。非常に石灰豊かな土壌であり、西はティレニア海の海風、東は森という、結構いろいろな要素を持ったテロワールのようです。

2022年はかなり暑く乾燥した年だったようなので、キャノピーマネジメントの差など、ワイナリーごとでかなり味わいに差が出たのではないかと推察できます。

こういった背景も踏まえ、テイスティングしていきましょう。

外観はしっかりとイエロー。粘性も結構あって果実の成熟を感じさせられる。

果実も花も抑制が効いている香りで、最初はとにかく石灰や鉱物的なミネラルの風味が豊かな印象。数回のスワリングで香りが立ち上がったが、果実よりも花やスパイスの方がリッチな印象。特に白コショウのようなスパイス感を強く感じる。時間と共にライムや柑橘の香りが出てくる。

アタックはマイルドだが、ミッドパレットでややしっかりした厚みを感じる。結構オイリーなテクスチャーなのも特徴だと思う。塩味は若干ある程度で、苦みも程よいレベルで余韻はやや長め。

間違える候補でいえば、アルネイスが筆頭に挙がるかな、という印象。

時間経過によって花の香りもしっかり立つようになってくるため、コンテストで出された場合は提供時間もキーになるかもしれない。

ヴィヴィ ヴェルメンティーノ ブオナミーコ

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トスカーナ州北東のモンテカルロのチェルカトイア地区で清算されたヴェルメンティーノを100%使用したワイン。結構内陸の畑ですね。

朝早くに手摘みで収穫し、ワイナリーでドライアイスを使用して急速に冷やし、0.4気圧で優しくプレスするとのこと。

それではテイスティングしていきましょう。

やや濃いめのイエローで、他の地方よりも色調が見やすい。

香りは豊かめですいかずらより少し大きめの花の香りと紅茶が最初に香り、スワリングすると熟したリンゴのニュアンスが出てくる。石灰のニュアンスも程よくあるが、1本目のトゥアリータほどではない。果実味はやや抑制的に感じられる。

アタックはマイルドでややオイリーなテクスチャーが印象的。酸は程よく塩味は多分なく、飲み込んだ後2~3秒してから若干感じる苦みが印象的。余韻の方が果実味がよく感じられる香りとなる。

少し飲み進めていくうちに花の香りが落ち着き、オリーブのニュアンスが出てくることも印象的。

間違えやすいのはやはりアルネイス。その他にも北イタリアの白品種は要注意で、コルテーゼも間違える可能性がありそう。

イタリア リグーリア州のヴェルメンティーノをテイスティング

サルディーニャのお向かいの有名産地、リグーリア州です。全体的な品質としてはこちらの方が高めと言われています。

ChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

「ピガート(Pigato)」という別名で呼ばれる場合も。ハーブや花の香りが強く、軽やかで食前酒向き。海沿いのワインらしい塩味と繊細さ。

ピガートというのはヴェルメンティーノのジェノタイプ(遺伝子型)が別と言われていますので、「別名で呼ばれる」という解説は、最新研究によると誤りです。

単なるシノニムとは異なりますので、読者の皆さんは注意しておきましょう。

それでは実際に飲んでいきましょう。

エチケッタ グリージャ コッリ ディ ルーニ ヴェルメンティーノ ルナエ2023

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今回のヴェルメンティーノの中では最高額。どのような味がするのか楽しみです。

リグーリア州のラ・スペツィアという場所に位置するワイナリーで、結構トスカーナ州に近い海沿いの畑。

その年の裁量ブドウを集めて24-36時間程度低温でスキンコンタクトしてアロマを抽出。半年程度熟成させてから出荷させるとのこと。

外観はヴェルメンティーノらしいイエローであるものの、比較的淡い印象です。

アロマは豊かで、甘さのあるリンゴやグレープフルーツに、アカシア系のミツ感を感じる花。特徴的なのが紅茶の香りで、良質なアルバリーニョに通じるような印象です。白コショウ的なニュアンスもあります。

アタックは軽快であるものの酸味はしっかりとあり、直線的ではつらつとしています。塩味は感じるものの苦みは抑えめで、サルディーニャのヴェルメンティーノを塩味+苦みとするなら、こちらは塩味+旨味という印象。グリップのあるチョーキーなテクスチャーです。

値段の差はありますが、今回飲んだサルディーニャやトスカーナのワインと比べると、頭ひとつふたつクオリティが高い印象。アロマの量や全体のバランスが素晴らしいです。

テイスティングコメントにあるように、お向かいのサルディーニャとは異なり、顕著な石灰のミネラル感やヨード感は感じられないため、割と差はあるなという印象。むしろプロヴァンスのヴェルメンティーノと近いです。

間違えやすい品種の筆頭はアルバリーニョですが、香りだけならリーズナブルなレンジのヴィオニエ(ラングドックとか)と言われてもわからないレベル。これらとは酸味のテクスチャーや塩味で分けられるため、特にアルバリーニョとの差が難しいけれどしっかりと判別できるように覚えておきたい。

フランス コルシカ島のヴェルメンティーノをテイスティング

イタリアに隣接するコルシカ島でもヴェルメンティーノは作られています。

ChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

「ヴェルメンティーノ」ではなく「ロール(Rolle)」と呼ばれることが多い。柑橘+ハーブ+白い花の香り。フレッシュ感が際立ち、辛口〜やや厚みのあるタイプまで幅広い。

ロールというシノニムはワインエキスパート試験にも頻出なので、意地でも覚えておきましょう。

それでは実際に飲んでいきます。

ウヴァル テラ ノストラ ヴェルメンティーノ コルス2023

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山の麓にある、海に面した畑で作られるヴェルメンティーノ。

生産者のウヴァルは、コルシカ島の生産組合とのことで、リーズナブルなレンジのヴェルメンティーノと言えます。

海と山の両方の特徴を持っていそうなワイン。早速テイスティングしていきましょう。

外観は他と比べてやや淡めで、グリーンを一滴垂らしたようなレモンイエロー。サラサラした印象。

香りが豊かに立ち上がる印象ではなくやや中庸的。リンゴとスイカズラが同程度のバランスで香る。スワリングすることでリンゴや洋ナシの果実が優勢的になるが、少し火打石のような還元的なニュアンスを感じる。貝殻的な海のミネラルのニュアンスも感じられる。

アタックは優しく、酸味は豊かだが口中にじんわりと広がるため、強い刺激は感じない。途中からレトロネーザルで花の香りが抜けてきて心地よい印象。余韻にじんわりと苦みがあり、バランスが良い。酸味や苦みの主張が釣り合っているところでバランスを取っているのではなく、優しい水準でバランスを取っているイメージ。

全体的な印象はプロヴァンス地方とサルディーニャの間といった印象で、場所的な特徴がそのまま出ている気がする。

強い特徴がないため、「特にこれと間違いやすい!」みたいな品種はあまり思いつかないが、気づくフックがないため、コルスのヴェルメンティーノを積極的に回答するのは難しい(もっとハイレンジなワインはどうかわからないが・・・)。全体的なバランスで判断していくしかなさそう・・・。

ただ、記事を書いている途中で顕著なアップルティーの香りが出てきた。ダージリンティーの香りがするワインはたくさんあるが、アップルティーは結構レアなため、これはフックになるかもしれない。

フランス プロヴァンスのヴェルメンティーノをテイスティング

コルシカ島のお向かいのプロヴァンス地方、ロゼワインが有名ですが、ヴェルメンティーノの白もあります。

ChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

ロゼブレンドの一部や白ワインに使用。穏やかな果実味と爽やかな酸、ハーブ香が特徴。

この辺になると全然説明してくれなくなってきました。

実際に飲んだ方が早いですね。

シャトー ド ロムラード キュヴェ マリー クリスティーヌ プロヴァンス ブラン2023

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プロヴァンス地方で18のワイナリーしかいない、クリュ・クラッセの認定を受けた生産者「シャトー・ド・ロムラード」が手掛けるワイン

ローム質の土壌で育てられ、熟成はコンクリートタンクとのこと。

やはりプロヴァンスの海沿い地域の畑のため、塩味が特徴と思われます。

外観はイエローで、他地方と同じくヴェルメンティーノの果皮の特徴を持っている印象。

香りの特徴は塩味を伴う花がスーッとまっすぐにくる印象。イタリア系ヴェルメンティーノのように全体的にミネラルや石灰でマスクされている印象ではなく、ダイレクトな香りが取れる。スイカズラやツツジの花の蜜のニュアンスやローズマリー・タイムなどのグリーンスパイス、やや奥に火打石、リンゴ・洋ナシにオリーブの香りが続く。フレッシュな香り。

アタックはやや軽く、塩味はあるが苦みはごくわずか。酸味も程よいレベル感で、爽やかではあるがシャープさはない。ハチミツのような余韻がやや長めに続き、とても華やか。テクスチャーもスムースで、料理に花を添えるようなワイン。

香りだけでいえば、過去飲んだ中ではパレリャーダやガルナッチャ・ブランの白ワインが最も近い印象だった。ただし酸の出方とアルコール度数・テクスチャーなどにおいて、こちらのワインの方が数段繊細さがあるので、味わいをもとに差別化したい。

一部のリースリングでも似た印象を持つものがあるので、酸味のテクスチャーでしっかりと判別できるようにしておきたい。

フランス コート・デュ・ローヌのヴェルメンティーノをテイスティング

かなり数は少なくなりますが、ローヌ地方でもひっそりと栽培されています。

ChatGPTに簡単にまとめてもらいました。

主に「ロール(Rolle)」として栽培。南ローヌやリュベロンで多く、ブレンドに酸とミネラル感を加える役割。単一品種では柑橘や青リンゴの香り、軽快な塩味。

ここまでくると、前述した産地の特徴と何が違うかわからなくなってきましたね(笑)

実際に飲んでいきましょう。

マレノン レ グラン ヴェルメンティーノ2023

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ローヌのリュベロンを中心とする生産者組合であるマレノン。650名も働いているそう。

プロヴァンス地方との境にあるやや内陸の畑で、土壌は砂岩と粘度石灰質が混ざる。

IGPワインであり、少しリーズナブルな味わいとなることが予想されます。早速テイスティングしていきましょう。

外観は他と比べて淡く、迷わずレモンイエローと言えるレベル。果実の成熟度はそこまで高くないのか、キャノピーマネジメントで日光を消極的に浴びさせたのか。と感じます。

香りはやや熟したリンゴのアロマが強く、石灰の香りも豊か。少しむわっと濡れた石畳のようなニュアンスがある。スワリングと共に少しだけ花のニュアンス、やや白コショウっぽさもあるか?というレベル。香りの総量や要素はそこまで多くないように感じられる。

アタックはやや強めで、アルコールが少し浮いた印象。飲むとアカシアの香りが鼻腔に広がる。酸はじんわりと広がるが強い印象はなく、代わりに早い段階から顕著な苦みを感じる。

香りの要素と酸味の出方、顕著な苦みを総合的に判断して回答することが求められそう。

しかしローヌのヴェルメンティーノを積極的に回答するのはやや難しいため、他の品種選択肢でどうしても納得感が無かった場合に、ローヌのヴェルメンティーノと回答するのが良いと思う。

ヴェルメンティーノのテイスティングまとめ

さて、なんとか全部飲み切りました。

ヴェルメンティーノについて感じたことをまとめていきましょう。

ブラインドでヴェルメンティーノを見分ける方法

残念ながら、ブラインドでヴェルメンティーノを一撃で見分ける方法はまずありませんでした。

そこで、「こういった特徴のワインだったらヴェルメンティーノを選択肢に入れよう」と考えたポイントをまとめます。

外観しっかりめのイエロー
香り・セミアロマティック程度の強さ
・フルーツと花が同程度のバランス
・石灰の香り
味わい・中盤から感じる苦み
・塩味のするものも多い

やはり強烈なフックはないので、全体を丁寧に探っていきましょう。

ヴェルメンティーノの産地を見分ける方法

ヴェルメンティーノとあたりを付けたら、次は産地の特定です。

先に述べたヴェルメンティーノの特徴をもとに、産地の特徴をまとめます。

サルディーニャトスカーナリグーリアプロヴァンスコルスローヌ
外観やや濃やや濃やや濃やや濃
果実
石灰
苦み
塩味

んー、塩味が強い地域は特定しやすいけど、それ以外はかなり入念にバランスをチェックしないといけませんね。

やはりヴェルメンティーノは一筋縄ではいかない品種です。

しかし今回の企画をやってみて、自分の中に使える知識としてヴェルメンティーノを置いておくことができるようになりました。

また次回、別な品種で企画をやってみたいと思います。

この記事が面白かった方は、コメントいただけると嬉しいです!

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