【ソムリエ試験】テンプラニーリョを当てる方法とおすすめ回答

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ソムリエ・ワインエキスパート資格の二次試験はブラインドテイスティング。

基本的には「きちんとテイスティングコメントを書く能力があるか?」を確認する試験なので、品種・生産地は正解しなくても受かります。

しかし近年は受験者のレベルも上がり、できれば正解しておきたいのも事実。

そこで、どうやってブラインドで品種と産地を当てるか、具体的なメソッドを解説します。

コットン
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テイスティングの行程ごとに、ワインエキスパートの思考方法を解説していくよ!

今回は「テンプラニーリョ」について解説します。

味覚・嗅覚は人によって差があるため、今回の解説が全員に当てはまるわけではありませんが、考える道筋として参考にしてください。

↓他品種のブラインドテイスティング解説はこちら

赤ワイン白ワイン
ピノ・ノワール
カベルネ・ソーヴィニヨン
シラー

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この記事を書いた人

【プロフィール】
2021年 ワインに本格的に目覚める。
2022年 J.S.A.ワインエキスパートに一発合格。
2023年 ワイン初心者のための情報サイト「コットンブログ」設立
ワイン愛好家を増やすため、ワイン仲間を増やすため、毎日がんばってます。

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テンプラニーリョの基本情報

出典:https://www.enoteca.co.jp/article/archives/7585/
名称テンプラニーリョ、ティンタ・デ・トロなど
外観濃いダークチェリーレッド
香り黒系果実、バニラ、スーボワ
味わいなめらかな酸味とタンニン
見分けるポイント外観でエッジが茶色がかっているか

スペインを代表するブドウ品種であるテンプラニーリョ。ポルトガルでも生産されています。

しっかりと濃い色調の割に、イチゴやラズベリーと言った赤系果実の香りがあることが特徴。程よい酸味と滑らかなタンニンが特徴的です。

試験的には、スペインのレゼルバクラスが出ることが重要で、「テンプラニーリョ=レゼルバ」と覚えているかどうかで、正答率が大幅に変わります。

試験に出た場合、生産国はスペインとしておけば問題ありません。

テンプラニーリョをブラインドで当てる方法

二次試験におけるテンプラニーリョは、知識があれば比較的簡単に当てられる品種といえます。

「二次試験に出るテンプラニーリョはスペインのレゼルバ」これをベースに理論を組み立てていきましょう。

最も重要なのは外観。次に味わいです。

香りも重要ですが、外観と味わいだけでもかなりの確率で当てることができます。

順番に見ていきましょう。

外観(色調)で選択肢を挙げる

まずは外観を確認します。

ざっくり①グラスの向こうがしっかり透けて見えるレベルで明るく、赤みを帯びた色調か?②グラスの向こうが見えにくく、紫みを帯びた色調か? 捉えましょう。

本来、テンプラニーリョのワインは①②ともにあり得ますが、二次試験に出るのはスペインのレゼルバ限られるため、②となります。

この時点では、まだ次の品種が候補として残っています。

候補となる品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー、シラーズ、テンプラニーリョ、サンジョヴェーゼ

外観(エッジの色)で選択肢を一部除外する

テンプラニーリョを判別する場合、ここが最も重要です。

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たっぷり時間をかけ、焦らずに確認しよう!

グラスをやや傾け、ワインの中央とエッジ(端)の色調差をよく確認します。

エッジの色は熟成度合いに応じて変化するため、ここで候補を一気に絞ります。

繰り返しになりますが、二次試験に出るテンプラニーリョはスペインのレゼルバです。

そして一次試験の時に学習したように、スペインのレゼルバ赤ワインは以下の規定があります。

最低でも1年以上の木樽熟成を行い、瓶内熟成期間を含めて3年以上経過すること。

さらに、基本的には大樽で酸化的な環境で熟成させます。

つまり、二次試験に出るテンプラニーリョは基本的に酸化熟成しているため、エッジは必ず③になります。

二次試験的にはここまでエッジが茶色になるのはテンプラニーリョかサンジョヴェーゼ、ネッビオーロの3種となります。

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さらに、ネッビオーロは色調が明るい赤色なので排除できるよ

候補となる品種:テンプラニーリョ、サンジョヴェーゼ

香りで可能性を高める

テンプラニーリョとサンジョヴェーゼを比較するだけなら、香りは参考程度です。

しかし、万が一「やや熟成したメルロー(もしくはカベルネ・ソーヴィニヨン)」が出た場合のことを考え、念のため香りを確認しておきましょう

基本的にはピラジン(ピーマンの香り)が無ければこれらの可能性は消して良いですが、カベルネソーヴィニヨンについては説明がやや煩雑になりますので、別記事をご覧ください。

ただ、外観でエッジがしっかり茶色がかっていれば、これまでの試験傾向的にはメルローやカベルネ・ソーヴィニヨンの可能性は排除してOKです。

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香りで迷ったら、外観の評価を優先しよう!

味わいで決定する

テンプラニーリョとサンジョヴェーゼで迷った場合、味わいが最も大きな判断基準となります。

サンジョヴェーゼは二次試験に出題される品種の中で最強クラスのタンニンと酸味を持っています。

一方、テンプラニーリョはタンニンはそこそこですが、酸味は柔らかい印象のものが多いです。

つまり、酸味を確認して強ければサンジョヴェーゼ、そうでなければテンプラニーリョと回答しておけば問題ありません。

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酸味は「飲み込んだ後に舌の裏側から唾液がどのくらい出るか」で判断すると良いよ!

ブラインドテイスティングを鍛える方法

ブラインドテイスティングを鍛える方法は、なんといってもブラインドテイスティングをたくさん行うこと。

ブラインドで飲むことにより、少しでもワインから情報を得ようとするクセをつけましょう。

たくさんの種類をブラインドで練習するには、ヴノテラスのブラインドセットが最もコスパが良かったです。

少し値は張りますが、回答用紙や講師の模範解答も届き、本番さながらのテイスティングをすることができます。

ただしブラインド小瓶セットは二次試験が近くならないと販売されません。

それまでの間は下記のような品種別ワインのハーフボトルセットをお勧めします。

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テンプラニーリョの模範回答

最後に、テンプラニーリョと思われるワインが出題された場合に選ぶべき、オススメの回答をご紹介します。

基本的には濃いめの赤ワイン用の回答が多いですが、テンプラニーリョの場合、熟成に関わる用語が正解となりやすいです。

最も重要な「エッジの色味」をしっかりチェックして、確実に得点を積み重ねましょう。

模範解答をしっかり覚えておくことも重要です。

外観のおすすめ選択肢

項目表現
清澄度澄んだ
輝き輝きのある
色調オレンジがかった、ガーネット/ダークチェリーレッド
濃淡濃い
粘性やや強い
印象成熟度が高い、濃縮感が強い、やや熟成した

香りのおすすめ選択肢

項目選択肢
第一印象開いている、強い
特徴果実:カシス、ブラックベリー、ブラックチェリー
花:スミレ、牡丹
植物:スーボワ
香辛料 他:シナモン、ナツメグ、バニラ
印象酸化熟成の段階にある、木樽からのニュアンス

味わいのおすすめ選択肢

項目選択肢
アタックやや強い
甘みまろやかな
酸味滑らかな
タンニン力強い
バランス豊満な、力強い
アルコールやや強め
余韻やや長い

総合評価のおすすめ選択肢

項目選択肢
評価成熟度が高く豊か
適正温度17~20℃
グラス中庸
デカンタージュ必要なし
収穫年5年前

ブラインドで品種を当てるには、テイスティングで答えにたどり着くための型を持っておくことが重要です。

今回の解説を読みながら、スペイン レゼルバクラスのテンプラニーリョを飲んでみてくださいね。

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混乱するので、熟成していないものやクリアンサは飲まなくてOK!

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