【独学可能】ワインエキスパートとは?勉強方法について解説

ソムリエ・ワインエキスパートとは?勉強時間や勉強方法の解説。ブドウのバッジの写真 W.E.講座
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ソムリエとワインエキスパート、同レベルのワインの資格ですが、一般の愛好家であればワインエキスパートを目指すことになります。

ワインエキスパートは合格率3割程度、一発合格率は1割程度と言われ、高難度の資格ですが独学も十分可能です。

一方で、勉強費用資格取得後のワイン仲間との関係なども考えると、スクールに入るメリットは非常に大きいです。

今回はワインエキスパートの紹介と、独学とスクールどちらが良いのかについて、独学1年間の勉強で一発合格した私の経験を交えて解説します。

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ソムリエ・ワインエキスパートを目指す人は必見です!

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この記事を書いた人

【プロフィール】
2021年 ワインに本格的に目覚める。
2022年 J.S.A.ワインエキスパートに一発合格。
2023年 ワイン初心者のための情報サイト「コットンブログ」設立
ワイン愛好家を増やすため、ワイン仲間を増やすため、毎日がんばってます。

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ワインエキスパートとは?

J.S.A.(日本ソムリエ協会)が認定している資格

ソムリエもワインエキスパートも、実はJ.S.A.(日本ソムリエ協会)が認定している民間資格になります。

昔はソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパートの3個の資格があり、その上位資格としてシニアソムリエ・シニアワインアドバイザー・シニアワインエキスパートの3個の資格がありました。

現在はワインアドバイザーがソムリエに統合され、ソムリエ・ワインエキスパートが存在し、その上位にソムリエエクセレンス・ワインエキスパートエクセレンスがあります。

ソムリエとワインエキスパートの違いは?

一言でいえば、サービスを提供する環境にいるかどうかです。

飲食店や酒販店など、第三者にワインを提供する可能性のある仕事に3年以上従事している場合、ソムリエの受験資格が与えられます。

一方、ワインエキスパートについてはこのような縛りはなく、20歳以上であれば誰にでも受験資格が与えられます。そのため普通のワイン好きであればワインエキスパートを目指すことになります。

このように職業上の違いがあるため、ソムリエの方が難しいと思われがちですが、ワインエキスパートは他社へのサービス能力がないだけで、ワイン知識やテイスティング能力は同格です。

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知識テストである一次試験は全く同じ試験を受けますし、テイスティング能力を試す二次試験も同じ形式のテストを受けます。

ソムリエ・ワインエキスパートの合格難易度は

最新の合格率はこちらです。

2018年2019年2020年2021年2022年2023年
ソムリエ26.5%29.8%37.9%42.1%30.1%17.7%
ワインエキスパート32.8%44.2%43.3%40.7%32.9%41.9%

これを見る限りでは、大体3人に1人は合格している計算になり、ソムリエよりもワインエキスパートのほうが合格率が高いようです。

ソムリエはサービス実技試験まであるので、試験が1回多い分合格率も下がっているということですね。

ただ、特徴的なのは2023年。ソムリエの合格率が顕著に下がっています。

ネットで情報を得る限りでは三次試験(サービス)が難化したようですが、今後もこの傾向が続くかはわかりません。

なおソムリエ・ワインエキスパート試験は一次試験を合格すると、そこから5年間は一次試験が免除されます。

そのため1年目は一次試験に集中して勉強し、翌年から二次試験に集中して・・・という受験者も多数います。

一発合格率は10人に1人程度と聞いたことがあり、難易度は高いと言えるでしょう。

ワインエキスパートになるための勉強時間はどのくらい?

ワインエキスパートの勉強

ざっくり200時間と言われていますが、これは本当に人それぞれだと思います。

日頃からある程度ワインを嗜んでおり、ブドウ品種がざっくりとでも記憶できていたり、エチケット(ラベル)を見てある程度理解ができる人であれば、このくらいの時間で済むと思います。

一方、「ピノ・ノワールって何?」のようなレベルであれば、200時間程度の勉強では合格は難しく、せめて300~400時間くらいは勉強した方が良いでしょう。

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私は後者であったため、一年間みっちり500時間以上は勉強して、ぎりぎり合格できました。

ワインエキスパート試験に合格するには独学かスクールどちらが良いか

トータルで見ると独学でもスクールでも、費用はそこまで変わりません。

自分のペースで進めたいなら独学、効率重視ならスクールが良いでしょう。両方の良いところどりをしたオンラインスクールもおすすめです。

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私は実際に独学で一発合格しましたが、スクールに通っておけば良かったと思っています。

理由としては以下の通りです。

・一緒に勉強したワイン仲間がいるため、合格後に世界が広がる。(超重要)

・勉強代を合計すると、独学とスクールで支払う金額は変わらなくなる。

・受験時の不安が減る。

ひとつずつ解説していきます。

一緒に勉強したワイン仲間がいるため、合格後に世界が広がるから

私がスクールに通っておけばよかったと思う最大の理由がこれです。

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プロフィールにも記載していますが、私は独学のためワイン仲間がいません・・・。

一緒にお酒を飲む友人くらいは当然いるのですが、ワインエキスパートに合格してしまったことで、ビックリするくらい知識に差が出てきます

すると、友人からすれば「お酒のわからないところを聞けば教えてくれる」「自分のお酒知識を披露して、間違っているといやだからあまり話したくない」となります。

逆に私からすれば「ウンチク話したが人と思われたくない聞かれたことに答えるだけになり、一緒にワインの感想を話し合えない」となってしまいます。

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結論、ワインについて語り合うことができず、テイスティング能力を上げることができません。

スクールで一緒に勉強した仲間がいれば、お互いに同レベルの実力であり、受験勉強の過程でテイスティングコメントを言い合って成長しますので、必然的に受験後もワインについて語ることができるようになります

ワインエキスパートは合格することが目的ではなく、最終目的は「人生でワインを楽しむこと」ですから、一緒にワインを飲める仲間というのはとても大事です。

勉強代を合計すると、独学とスクールで、支払う金額は変わらなくなるから

一次試験までであれば、独学は圧倒的に安く済みます。

スクールは10万円近く取られるのに対し、独学は参考書代で4000円かかるくらいです。問題集についても後述する無料サイトで代用できるため、本当にお金がかかりません。

しかし二次試験になると状況が変わります

テイスティング練習が始まると、試験に出る価格帯のワイン(2000~4000円)を、本当にたくさん飲まなければいけなくなります。

試験に出る代表的なブドウ品種が、少なく見積もっても20種類くらいあるため、最低各2本ずつ飲むとしても以下のようになります。

平均3000円×20種類×2本=12万円 

これは本当に最低限の勉強という感じなので、私の場合は30万円かけました

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「さすがにお金かけすぎじゃない?」と思われるかもしれませんが、独学なので効率も良くなく、どこまでやれば良いのかもわからなかったため、気づけばこのくらいかけていました。

また購入時はお店の人に「受験するので品種や産地の特徴がよく出ているワインを教えてください。」と言って選んでもらいますが、お店の人のレベルにもよりけりのため、「果たして自分が飲んだワインは試験向きか?」と不安になります。

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試験に出るのは、品種・産地の特徴がわかりやすいワイン!

おいしいワインを選んでもらっても、勉強にはならないよ・・・。

スクールであればこのような不安は生まれず、高いスクールでも10~20万円程度で100種類くらいのワインを飲むことができます。

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このような背景から、結局コスパはスクールの方が良いのでは?と思います。

受験時の不安が減るから

ソムリエ・ワインエキスパートともに一次試験はCBT方式(PCを使った4択問題)の筆記試験となります。

この試験について、問われるのはかなりの部分が暗記問題となり、非常に厄介なのはアペラシオン(ワインの名前を決めるためのルール)やブドウの品種名についてです。

こういう問題は、「知っていれば解けるけど知らなければ解けない」という問題ですので、独学で問題集を解いているだけでは、一体自分は周りと比べてどのくらい知っている方なのか?がわかりません。

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ワインの造り方のように、理解していれば細かいところは覚えていなくても推測で解ける問題とは違い、完全な暗記問題はどこまでいっても終わりがありません。

そのため、講師から「ここまでできていれば大丈夫ですよ」と言ってもらえない独学は、すでに合格ラインに立っていたとしても不安感はぬぐえませんでした

ソムリエ・ワインエキスパートの一次試験について

ここまでで少し記載しましたが、CBTという4択方式の筆記試験です。

ランダムに出題される問題を計120問ほど答え、ボーダーラインを超えれば合格です。

難易度は揃うようになってはいますが、出てくる問題はランダムであるため、隣の受験者と全く違う問題が出題されます

「フランスが○○問くらい」のようなざっくりとした傾向はありますが、ヤマを張ることはできず、地力が試される試験となっています。

ちなみに受験時に5000円追加しておけば、2回受けることができます。

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精神的に落ち着くので、2回受験できるようにしておくことをオススメします。

一次試験の勉強方法

暗記問題がほとんどですが、いきなり各論を覚えようとしても理解ができないため、まずは全体感をつかみます。

全体感をつかむ際に覚えることの具体例

・アペラシオンとは?例えばどんなものがあるの?

・(細かい名前は置いておいて)ワインの製造方法はどんな感じ?

この時、ソムリエ教本だと何が重要かが良くわからないため、相棒となる参考書を1冊準備しておくと良いです

私は以下の参考書が非常にわかりやすかったのでおすすめしています。

ざっくりと全体感が見えたら、次は細かいところをひたすら覚えていきます。

この段階ではとにかく問題を何問解いたかが重要です。

色々な問題集をやるより、1個を極める方が成績に結びつきやすいと思います

ちなみに「極める」というのは、「全問正解できるようにする」よりも上のレベルです

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つまり4択問題なので、「正解の選択肢も当然わかるし、他の3つの選択肢についても全て説明ができる状態」というのが極めている状態です。

自分が準備した問題集については、全問極めた状態に持っていきましょう。

問題集については、私は先ほどの参考書を書いている杉山明日香さんの問題集をやっていたのですが、これは問題の数が少ないためあまりオススメできません。

以下のヴィノテラスというオンラインスクールのメルマガ会員になると、ヴィノレットという500問の問題集アプリが無料で使えるため、こちらをオススメします。

ちなみに有料会員だと4000問になり、AIによる弱点克服機能なども使えるようになります。

とりあえず無料のメルマガ会員でスタートして切り替えるか、効率重視で最初から有料会員になるか、好きな方で良いと思います

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無料だけど、500問だけで一次試験をクリアするのは厳しい・・・。

ソムリエ・ワインエキスパートの二次試験について

二次試験はテイスティングです。

ソムリエは赤白のワイン3種+ハードリカー2種をテイスティングして、コメントおよびブドウ品種・収穫年・産地を回答します。

ワインエキスパートは赤白のワイン4種+ハードリカー1種で同様の試験をします。

二次試験の勉強方法

二次試験については、独学だと本当に何をやっていいかわかりません

特にワインをそれほど飲んだことない方であれば、半年くらいは正しくトレーニングを積む必要が出てきますので、勉強方法は重要です。

当ブログでもテイスティングについてまとめていますので、ぜひご覧ください。

二次試験に特化した品種ごとのブラインドテイスティングメソッド&模範解答も公開していますので、こちらもご覧ください。

赤ワイン白ワイン
ピノ・ノワール
カベルネ・ソーヴィニヨン
テンプラニーリョ
シラー(ローヌ)

また、色々なワインショップが品種の特徴がよくわかるワインを集めたセットを販売していますので、なんとなく違いがわかるまではこれらを飲んで訓練しましょう。

特に二次試験が近づくと、あちこちのショップで「二次試験対策!」と銘打ったワインセットが出てきます。

こういったもの使って勉強しましょう。

ちなみにテイスティングで最も重要なのは「香りを嗅ぎ分ける能力」のように思われがちですが、実は違います。

何よりも最初に「アルコール度数を誤差0.5%以内で判別できる能力」を手に入れましょう

アルコール度数と酸味がつかめれば、知識を活用して産地が絞り込めます

これらのテイスティング能力をなんとなくつかんできたら、次は比較テイスティングとブラインドテイスティングでトレーニングしていきます。

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比較テイスティングとは、「同じ産地の違うブドウ品種や違う製法のワインを比較して、品種・製法の違いを判別できるようにする。」

または「違う産地の同じブドウ品種を比較して、産地の特徴を判別できるようにする。」という事です。

いずれもブラインドでトレーニングするのが望ましいです。

次にブラインドテイスティングとは、品種・産地・製法など全てがごちゃ混ぜのものを準備し、回答を作っていくトレーニングです。

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ブラインドテイスティングを行う際に重要なのは、「品種・産地・収穫年を当てられるようにする」ということではなく「このワインだったらこういうコメントをしておけば、極力減点をされない」というコメントを作成する能力を鍛える事です。

品種や産地などは、トップソムリエでもほとんど当たりません収穫年に関しては完全に運です。

これらにとらわれず、しっかりと目の前のワインに向き合って、コメントを作っていきます。

試験当日にできること

一次試験については、「前日は早く寝ましょう」というくらいです。

二次試験については、以下を守りましょう。

  • 前日から、においの強いもの(例:カレー)は食べないようにしておく
  • 当日の朝の歯磨きは、試験の4時間以上前に行っておく
  • テイスティング会場は寒いことが多いので調節しやすい服装にする
  • ワインが冷えている事があるので、香りを取る際は手で温めることを心がける
  • ハードリカーは最後にする(鼻が麻痺するので香りも取らない)

これをしておけば、実力は発揮できるハズです。

2次試験のために知っておいた方が良いことは別記事にまとめています。

ソムリエ協会の入会手続きはやった方が良い?

受験者がソムリエ協会に入会できるタイミングは2回あります。受験申込時と合格後です。

結論を言えば、合格後に申し込むようにしましょう。

受験時に申し込んで落ちてしまったらもったいないです。

合格時に入会するかどうかは人それぞれですが、入会しておくと7000円程の試飲付きセミナーが無料(同行者も3名まで無料)で受け放題になります。

今後も実力を伸ばして行きたいと考えるのであれば、入会しておくのが良いでしょう

ワインエキスパートとは何か? まとめ

ワインエキスパートについてまとめます。

・J.S.A.が認定しているソムリエと同格の試験で、合格率は3~4割。

・合格するにはかなりの勉強が必要で、ワインに関する体系的な知識が身につく。

・ワインエキスパートになった後のことも考えると、スクールに通うのがオススメ。

おすすめのワインスクール

スクールについては、次の基準で選んでください。

ワイン仲間を作る目的もあるのであれば通学制がオススメ!

すき間時間で合格を目指すのであればオンラインスクールがオススメ!

それぞれオススメをご紹介しますね。

(オンラインスクール)ヴィノテラス

youtubeで大活躍中の佐々木ソムリエが代表を務めるワインスクールです。

私はここの問題集やテイスティングセットをスポット的に活用していましたが、このスクールがなかったら多分落ちていたと思います

一次試験対策の問題集アプリ・まず落ちない二次試験対策 など、本当に初心者が合格できるカリキュラムを組んでくれています。

ヴィノテラスについては講師の佐々木ソムリエが無料でyoutubeをやっているので、とりあえずこれを見て、いい感じであれば申し込めば良いと思います。

(通学制)アカデミー・デュ・ヴァン

繰り返しになりますが、私は今でも通学制スクールに通っておけばよかったと思っていて、ぎりぎりまで悩んだスクールはこちらです。

国内で最も有名なワインスクール。ソムリエ・ワインエキスパート講座以外にも多数の講座があります。

「国内で最も有名」=「受講者が多くワイン仲間を作りやすい」なので、仲間とワインを楽しみたい人はこちらがおすすめ!

無料体験があるので、こちらに行くだけでもワイン仲間ができると思います。

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いかがでしたか?

ソムリエ・ワインエキスパートを目指す際にはぜひ参考にしてください。

お酒に関するまとまった知識が得られるので、食事の際の話題には事欠かなくなりますよ。

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