専門用語が多いイメージのワイン。
大事な食事会の前など、最低限の用語を覚えておきたくなりますよね。
そこで今回は、「これだけ知っておけばワインを知ってるように見える」という用語に絞って解説します!
用語を知ればワインはもっと楽しくなる!
食事に関わる用語
ワインは食中酒ですから、やはり食事に関わる用語は多いです。
厳密にいえば、必ずしも「ワイン用語」と言えないものも入っていますが、ワインも関連する用語なので読んでみてくださいね。
アペリティフ
食前酒のこと。
食事を始める前に軽いアルコールで胃を刺激し、食欲を増進する目的で提供されます。
王道なのはキール(白ワインのカクテル)やスパークリングワイン。
格式高いレストランなどでは、注文前に「アペリティフはいかがいたしますか?」と聞かれることもあるため、覚えておきましょう。
ディジェスティフ
食後酒のこと。
食後は口をさっぱりさせるため、比較的度数の高い飲料が出される場合が多いです。
アペリティフと同様、格式高いレストランで聞かれることもありますが、アペリティフよりは聞かれる頻度は少なめです。
スワリング
ワイングラスを手に持ち、クルクルと回す動作の事。
ワインを酸素に触れさせたり運動させて、香りを立たせることが目的です。
これ見よがしにたくさんクルクルする人もいますが、最初は回さずに香りを嗅ぎ、その後2~3回スワリングしてから香って飲むと、たくさんの香りを楽しめます。
回しすぎてこぼさないようにご注意を。(笑)
テイスティング(ホストテイスティング)
特に、ワインの状態を確認するために試飲すること。
ワインにこだわった店では、ワインを出される前に「ホストテイスティングをお願いします。」と言われることがあります。
これはワインの状態をお客様に確認してほしいため、提供前に一口確かめていただくために行われます。
ざっくり、ブショネと呼ばれる欠陥臭がないか確認すれば問題ありません。
ワインのコメントを述べる場ではないため、間違っても「お花の香りがする素敵なワインですね。」などと言わないようにしましょう。
ソムリエがワインを仕入れるときにも、テイスティングしてから購入するかどうかを決めますが、こちらは一般人には関係ないため割愛します。
ブショネ
コルク由来のトリクロロアニソールという物質により生じる強い欠陥臭のことで、ワインをダメにしてしまう臭いです。
天然のコルクを使ったワインでは一定確率で発生し、劣化した段ボールや、雑巾のような臭いが感じられます。
重度のものはさすがに飲めないため交換してもらえますが、軽度のブショネであれば知らない人は問題なく飲めてしまうレベルです。
しかし一度強いブショネを経験すると、次回弱いブショネに当たったときにも「うわっ!」と感じ、ワインを全く楽しめなくなるため、交換を依頼したほうが吉。
天然コルクでしか発生しないため、スクリューキャップや合成樹脂製コルクのワインにすることで予防できます。
デカンタージュ
ワインをデカンタといわれる容器に移し替える作業の事で、ワインを空気に触れさせて香りを立たせる効果があります。
テイスティング後、必要に応じて「デカンタージュいたしますか?」と聞かれることがあるため覚えておきましょう。
具体的には、香りが弱く感じられたり、やや渋みが気になった場合に店側から提案されます。
店からの提案を受けたら、してもらっておけば問題ありません。
ワインの表現 言い換え表
ワインの味わいについてコメントする際、ネガティブな言葉は使わないようにすると通に見えます。
下記の言葉を覚えておけると色々な場面で活躍しますよ。
言い換える前 | 言い換えた後 |
渋い | タンニンが豊か |
すっぱい | 爽やかな酸味 |
安っぽい、単調な | シンプルなワイン |
香りが強い | アロマティックな |
香りが弱い | チャーミングな |
高級そうな香り | 香りが複雑 |
(飲んだ時に)高級な印象 | 余韻が長い |
知識があるように見える用語
ワインは歴史も古く、様々な法律が関係する飲み物です。
食事に関すること以外でも用語を知っていると、通に見えますよ。
知らない人に対してこれらの用語を多用しすぎると「面倒くさいやつ」になってしまうので気を付けてね!
アペラシオン(原産地呼称)
日本語で言うと「原産地呼称」のことで、ワインが名乗って良い名前のことを指します。
フランスではアペラシオン、英語ではアペレーションと言いますが、原産地呼称について話すときは「アペラシオン」というのが一般的。
例えばチリのワインを「フランスワイン(ヴァン・ド・フランス)」と名乗って販売してはいけない、というのはイメージしやすいですよね。
同じように、フランスの中でも「ブルゴーニュ(この地方で取れたブドウをごちゃまぜ)」や「ブルゴーニュ・グラン・クリュ(秀逸な畑で取れたブドウ100%)」など、名乗って良い名前が変わるのです。
原産地呼称には産地・ブドウ品種・ワインの醸造法など様々なルールが設けられていて複雑なため、ここでは触れないことにします。
シャトー
本来は「城」を意味する言葉ですが、ワインの場合、特にフランス ボルドー地方におけるワイナリーのことを指します。
「シャトー マルゴー」「シャトー ラフィット・ロートシルト」など、様々なワイナリーがあります。
それぞれのワイナリーが作る最も品質の高いワイン(トップキュヴェ)は、基本的にワイナリー名と同じものになります。
一方、規格落ちブドウなどで作られるセカンドワインは別の名称になり、例えば「パヴィヨン・ルージュ・ド シャトー マルゴー」「カリュアド・ド・ラフィット」のようになります。
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フランス ブルゴーニュ地方における、ブドウ栽培~ワイン製造を手掛けるワイナリーの事を指します。
ボルドーにおけるシャトーと同義と考えていただいてOK。
他の国のワイナリーを指すときにも「ドメーヌ」と呼ぶことがあるため、シャトーよりも使う頻度は高めです。
一方、ブドウ栽培を契約農家に任せてワイン製造のみを行うワイナリーを、ネゴシアンと呼びます。
シャンパン(シャンパーニュ)
正式にはシャンパーニュと言い、フランス シャンパーニュ地方で特定の基準を満たしたスパークリングワインの事を指す言葉です。
つまり、それ以外の地方や国で作られたものを「シャンパン」と呼ぶと誤りになります。
オージー・ビーフのことを松阪牛と呼んでいる人がいたら「え?」となるよね!
ワイン愛好家の中には「シャンパーニュ警察」と呼ばれる人たちが一定数おり、シャンパーニュ以外のスパークリングワインをシャンパンと呼ぶと、手酷く叱責を受けることがあります。
ひょっとすると会食の相手がシャンパーニュ警察かもしれません。
うかつにシャンパンとは言わず、「スパークリングワイン」と言っておくのが良いでしょう。
体感的には、ワイン好きの1割くらいはシャンパーニュ警察(笑)
ほら、あなたの近くにも・・・!!
ヴィンテージ(収穫年)
ワインの原料となるブドウを収穫した、収穫年のこと。
また家具や車などでは、古くて価値が高いものをヴィンテージと呼びますが、それと同じ意味合いでヴィンテージワインということもあります。
ヴィンテージと言うときは収穫年のこと、ヴィンテージワインと言うときは古くて熟成した高品質なワインのことと捉えておけば大丈夫です。
ボディ
特に赤ワインの飲み応えを表す言葉で、「アルコールと不揮発性成分量に由来するコク・重み・渋み・力強さをもとに分類したもの」と定義されています。
軽めのライトボディ、重めのフルボディ、中間的なミディアムボディがあります。
ただしボディの定義は相当にアバウトで、同じワインでもある店ではフルボディとされ、他の店ではミディアムボディと記載されていることもよくあります。
言葉としては有名ですが、実際にはふわりとした言葉であり、ワインに詳しい人ほど使わない言葉であると言えます。
ボディについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
いかがでしたか?
ワイン用語を知るとワインについて興味が出てくるため、飲むのがどんどん楽しくなりますよ。
ウンチク好きな人にはならないように注意しながら、ちょっとずつ使ってみてくださいね。
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