「高級なワインってどんなのがあるの?」「この前テレビでやってたワインは?」など、何かと話題になるワイン。
特に一定以上の年収の人はワインに興味を持っていることも多く、有名なワインの豆知識を覚えておけば、仕事に役に立つことも多いです。
そこで今回は有名なワインの意外と知られていない豆知識もご紹介します。
サクッと読めるように簡潔にまとめていますが、仕事や友人との雑談に使える要点はしっかり解説しています。
高価なワインが多いですが、後半は手が届くワインもご紹介しますのでお楽しみに!
ロマネ・コンティ
世界最高級のワインとして、誰もが知るロマネ・コンティ。
「ワインのことは知らないがロマネ・コンティは知っている」という人も多いはず。
そんなロマネ・コンティですが、どんなワインかを正しく答えられる人は多くありません。
ロマネ・コンティとは、「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(以下、DRC)がロマネ・コンティという名前の畑のブドウを使って作るワイン」にのみ許される名前です。
つまりロマネ・コンティとは畑の名前なのです。
よって、DRCのコルトン(畑名)もあれば、DRCのエシェゾー(畑名)もあります。
少しややこしいですが、「畑の名前だよね」と言えるだけでワイン通に見えますよ!
ちなみに、DRCが作るワインで最も安いのは「コルトン」という畑のもの。
楽天で買うとロマネ・コンティの10分の1くらいの価格で買うことができます。
ワインネーションという通販サイトであればネット最安値付近で購入可能で、コルトンなら20万円程度で購入できます。(その分競争率は激しいです。)
ボルドー 5大シャトー
特定の銘柄というわけではありませんが、フランス ボルドー地方の5大シャトーも、ワイン界の頂点に君臨しています。
5大シャトーとは、シャトー ラフィット・ロートシルト、シャトー ラトゥール、シャトー マルゴー、シャトー オー・ブリオン、シャトー ムートン・ロートシルト のこと。
この中でも特に、ラフィット・ロートシルト、ラトゥール、マルゴーは3大シャトーと呼ばれています。
「5大」と呼ばれる理由は、1855年に制定されたボルドー地方メドック地区のワイナリー格付けで、これらのワイナリーが最上級の1級に君臨しているから。
シャトー ムートン・ロートシルトのみ最初は2級で、1973年に1級に格上げされました!
いずれも熟成したものは100万円を越えるワインであるため、ロマネ・コンティほどではないものの手が出せない金額です。
ただしそれぞれのセカンドワイン(色々な理由で、選別ではじかれたブドウを使ったワイン)やサードワインであれば、1万円~で購入することができます。
セカンドワインとはいえ各ワイナリーの特徴がしっかり感じられ、他のワイナリーを寄せ付けないレベルなので、一度試してみてはいかがでしょうか。
調査したところ、ボルドーワインであれば楽天・Amazonよりもマイワインクラブという通販サイトの方が安く購入できることがわかりました。
例えば先ほどのラトゥールのセカンドワインであれば、楽天より2~3割ほど安く買えます。
シャトー ペトリュス
こちらもフランス ボルドー地方のワイナリー。
先ほどの5大シャトーはメドック地区でしたが、ペトリュスはポムロール地区に位地します。
ポムロール地区は高級ワインが多いことで知られていますが、その中でもペトリュスは最高級に位置しています。
ペトリュスといえば、知っておきたいのは有名な青粘土の地質。
ポムロール地区の土壌は鉄分豊富な黒粘土で覆われており、この土壌で育つメルロー種は熟成によって官能的な香りを持つようになります。
ペトリュスの土壌ももちろん黒粘土がなのですが、地表から1m下には青い粘土の層が。
この2種類の粘土質土壌により、ペトリュスに使われるメルロー種には複雑な香りが生まれ、他のワイナリーでは再現できない圧倒的な魅力を生むのです。
これだけの魅力を持ったワインですが、年間20000本程度しか作られないため、争奪戦が起きて値段が跳ね上がっているのです。
シャトー ディケム
こちらもフランス ボルドー地方のワイナリー。ソーテルヌ地区に位置しています。
貴腐ワインと呼ばれる極甘口のワインを生産しています。
世界3大貴腐ワインと呼ばれるフランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ。
この一角であるソーテルヌにおいて、最上級に位置するのがシャトー ディケムです。
シャトー ディケムが作るワインの熟成能力は素晴らしく、「飲み頃が100年続く」と言われるほど。
1999年からLVMH(ルイ・ヴィトン、モエ、ヘネシー)グループの傘下に入ったことでも有名です。
少数ながら白ワインも生産しており、こちらも大変な人気です。
ドン・ペリニヨン
日本では「ドンペリ」という名前で親しまれているドン・ペリニヨン。
正体はフランス シャンパーニュ地方で作られるシャンパーニュ(シャンパン)です。
「ホストクラブで最も人気なお酒」として知られており、どこでも見かけることができますね。
そんなドンペリですが、生産に必要な熟成期間は最低8年!
しかも毎年生産されるわけではなく「良いブドウができた時しか作らない」という徹底ぶり。
こういった生産者のこだわりを聞くと、シャンパンタワーで盛り上がっているだけのイメージでは無くなりますね。
溢さずに最後の一滴まで大切に飲みたいものです。
オーパス・ワン
ドンペリとは逆に、こちらはキャバクラで最もよく出るワイン。
フランスの5大シャトーで紹介したシャトー ムートン・ロートシルトと、アメリカのロバート・モンダヴィがジョイント・ベンチャーで作ったワインです。
アメリカの良さや品種を活かしつつもクラシックなフランス ボルドー地方のスタイルで作られ、あらゆる要素が高水準でまとまっています。
そんなオーパス・ワンですが、実は結構可哀想なワインなんです。
世界的に有名なワイン漫画「神の雫」が原因なので、少しエピソードをご紹介します。
物語序盤、天才ワイン評論家の息子である主人公が、あるワインバーに訪れた。
ワインバーのマスターが当時数万円のオーパス・ワンを飲ませてくれ、さらに比較として2000円台のシャトー モン・ペラも飲ませてくれた。
ワインに関して知識はないものの天才的な感性を持つ主人公は、迷わず「モン・ペラの方が美味しい!」と断言した。
これを受け、シャトー モン・ペラが世間的に脚光を浴び、キャッチコピーには「オーパス・ワンに勝った!」とつけられるようになったのでした。
しかしこのエピソード以降、事あるごとにモン・ペラと比較されてしまうようになったのでした。
モン・ペラは確かに美味しいのですが、さすがに比較するとオーパス・ワンが圧倒的。
実際には、モン・ペラに奇跡的に美味しい収穫年のものがあり、それとオーパス・ワンを比較したとき、色々な条件が重なってこのような描写になっていると推察できます。
手が出やすいハーフボトルもありますので、是非比較して主人公気分を味わってみてくださいね。
ボジョレー・ヌーヴォー
フランス ブルゴーニュ地方南部のボージョレ地区で作られる新酒、ボジョレー・ヌーヴォー。
毎年ニュースにもなるため、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか?
ヌーヴォーというのはフランス語で「新酒」という意味で、毎年決まった日に解禁されるため、日付変更線の関係で日本が最も早く飲めるのです。
そのため、新しいもの好きの日本人の間で大流行!
そんなボジョレー・ヌーヴォーですが、果実感が豊かで甘みを感じ、キャンディーやバナナのような香り。
そのため、普段ワインを飲みなれていない人でも飲みやすいワインとなっています。
冷やしすぎると酸味や渋みを感じやすくなってしまうため、購入してすぐに常温で飲んでしまうのが一番おいしいです。
「ボジョレー地区のヌーヴォー(新酒)だね」と言えるだけでも、ちょっと物知り顔ができますよ。
ドメーヌ ルー・デュモン
フランス ブルゴーニュ地方で活躍する日本人醸造家である仲田さんのドメーヌ(ワイナリー)。
ここまでご紹介したワインと異なり、エントリーグレードであれば数千円、最高グレードで5万円以下で購入可能で、一般人でも手が届く金額です。
ルー・デュモンを一躍有名にしたのは、ブルゴーニュ地方で神様と崇められる故アンリ・ジャイエ氏。
単身ブルゴーニュに乗り込んだ仲田さんは丁寧なワイン造りを行っていたものの、長い歴史を持つドメーヌがひしめくブルゴーニュでは、なかなか陽の目を見なかった。
しかしある日、ルー・デュモンのワインを飲んだアンリ・ジャイエ氏が絶賛。
「ワイン造りの神様が絶賛した」とのうわさは瞬く間に広がり、ルー・デュモンの名は一気に世界中に知られたのだった。
しかもアンリ・ジャイエ氏は「自身の影響力が大きすぎるため、他人のワインに対して基本的にコメントしない」という姿勢だったのです。
それをくつがえして絶賛させたのだからさらに驚きですね。
このエピソードを添えて、新しい環境で単身頑張る人へプレゼントすれば、喜ばれること間違いなし!
シャトー モン・ペラ
オーパス・ワンのところでも触れたシャトー モン・ペラ。
フランス ボルドー地方のアントル・ドメール地区で作られています。
前述したように、人気漫画 神の雫で「高級ワインのオーパス・ワンよりおいしい!」と評され、一躍有名になったワイン。
実際にはさすがにオーパス・ワンには劣りますが、2000円台のワインとしては破格の美味しさを秘めています。
そして驚くべきはその価格。
なんと、神の雫で一躍有名になっても、一切値上げがされていないのです!
有名になったワインは一気に価格が高騰することが多いよ!
ワイナリーの「みんなに飲んでほしい」という想いを感じますね。
神の雫では「ロックバンド クイーンの曲を彷彿とさせるワインだ」と表現。
このワインからは香ばしい木樽の香りがタバコのように香るため、ライブハウスで音楽を聞いているというのはよくわかる表現です。
「モン・ペラ」を飲みながら、同じように表現してみるのはいかがでしょうか。
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ カサーレ・ヴェッキオ
こちらも神の雫で紹介されたワインで、「イタリアのモン・ペラ」と言われているワイン。
2000円台で購入できるもののイタリアを代表するようなワインで、その味わいは折り紙つきです。
そのこだわりはブドウの栽培時から徹底されており、なんと普通は1本の樹から8個のブドウが収穫できるところ、収穫量を2個まで落としているのです。
これによって8個分の栄養が2個のブドウに集結し、香り・味わい共に段違いな仕上がりに。
ここまでこだわった製法にもかかわらず、コンビニやスーパーでも普通に販売されているのだから驚きです。
流通量・価格ともに安定していて、とっても手に入りやすい!
神の雫では「16,000円のワインに負けてない!」と言われるなど、価格に見合わない破格の品質を秘めています。
誰もが美味しいと感じられるような、果実味とスパイシーな香りと甘さが同居したような味わい。
絶対に損はしないワインです。
いかがでしたか?
誰もが知る高級ワインから、近年トレンドになっているモダンなワインまで紹介しました。
是非手の届くものから飲んでいただき、ワイン談義に花を咲かせてみてくださいね。
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