初心者のためのBordeaux(ボルドー)解説。特徴・法律やオススメのワイン!

ボルドーの街並みとボルドーワインとは?のタイトル 地方の特徴
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飲食店に行くとボルドーワイン「シャトー○○」みたいな名前がたくさん並んでいるけど、それってどういう意味?

お正月の格付けチェックで「ボルドー産」というけれど、ワインにも格があるの?

など、ワインについて気になり始めた方が、序盤に必ず触れるであろう産地がボルドーです。

法律・ワインづくりなど、ワインの基礎となる部分が多いですが、覚えようとしてもよくわからないことが多いです。

今回はこれらを解決するため、要点を解説します。

コットン
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最も有名なワイン生産地、ボルドー!

おすすめワインも紹介しています。

ボルドーをざっくりまとめると

ボルドーの場所

場所:フランスの西側にある地方

気候:海洋性気候

知名度:★★★★★

推奨価格:3000円~

(この価格を下回ると、おいしいワインに出会う確率がグッと減る)

ボルドーで作られるワインの特徴

世界屈指のワイン産地で、値段・質ともにトップクラスの地域です。

赤・白ともに生産量が多く、複数のブドウ品種を混合(アッサンブラージュ)して作る手法が代表的です。

毎年ブドウの出来を見ながら割合を微妙に変化させるため、ブドウがうまく育たなかった年でも造り手の腕によってカバーできるのが特徴です。

また多くのシャトー(造り手)では、各シャトー最高グレードのワイン(グランヴァン)を作る際、品質が劣るブドウを使って2番手ワイン(スゴンヴァン)を作っており、比較的安価に有名シャトーのワインが飲めるとして、ファンの間では狙い目になっています。

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格落ち品ではありますが、有名シャトーのスゴンヴァンはとても品質が高く、グランヴァンより価格が5~10倍以上安いことも多いためおすすめです。僕はスゴンヴァンばかりです(笑)

長期熟成に向いたワインが多いのが特徴で、ボルドーの2年前ヴィンテージを飲むと「渋い!」と感じる方が多いと思います。

3000円くらいの値段でも5~10年前くらいのヴィンテージの方がこなれていて飲みやすくなりますし、もっと高価なワインでは10~30くらい前のヴィンテージが飲みやすく、ものによっては100年程度は平気で保ちます。

逆に、1000円程度のワインを10年も寝かせると味わいが悪くなってしまうことが多いです。

歴史が好きな方であれば、「○○があった年のワインか・・・」などを考えながら飲む際、最もおすすめできるのはボルドーワインかと思います。

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よく「ワインは古いものの方がおいしい」と思っている人が多いですが、実際にはそうでないことも多いです。最初から長期熟成向けの造り方をしているものを適切な環境で保存することで、数十年以上かけておいしくすることができます。

前述のように世界屈指の高品質ワインを生産しているため、イタリア・アメリカ・チリを始めとして、世界中のほとんどの国でボルドースタイルのワインが作られています。

ボルドーワインの覚え方

ボルドーワインのラベル(エチケット)を見ると、大きくは造り手の名前と格付けという2つの情報が書いてあります。

ワインを選ぶ際にはこれを基準に考えましょう。

まず造り手についてですが、ボルドーの場合はシャトーと呼ばれ、多くの場合は「CH.○○」と書かれています

有名なところだとシャトー・ペトリュスやシャトー・ラフィットロートシルトなどがあります。

次に格付けの記載がありますが、これは基本的には生産場所を示していると考えてください。

先ほどの例だと、シャトー・ペトリュスの場合はPomrol(ポムロール)、シャトー・ラフィットロートシルトの場合はPauillac(ポイヤック)と書かれています。

格付けについては入門者にはわかりにくいため、次で詳しく説明します。

ワインの格付け

ボルドーの格付けと聞くと、お正月の「芸能人格付けチェック」で一級シャトーという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これだけ聞くと「酒蔵のランキングがあるのかな?」とだけ思ってしまう方もいると思いますので、順番に説明します。

まずは国家レベルの格付けについて理解しよう

そもそもなぜ格付けが必要かを考えてみると、例えば中国で作ったワインを「フランスの最高級ワインです!」と販売されたら困りますよね。信用ガタ落ちです。

このような事態を防ぐため、ワイン生産国は「○○産」と名乗るためには、特定のルールを満たさなければいけないようにしよう!破ったら罰則を与えよう!となるわけです。

フランスではワインを3段階に格付けしていて、上からA.O.P⇒I.G.P.⇒Vin de Table と分かれています

フランスワインの格付けモデル図

最下位のVin de Tableの場合、「フランス産とは名乗っていいけどあんまりレベル高く管理していませんよ」という意味になりますし、最上位のA.O.P.となれば「フランス産に加え、○○地方産と名乗って良いです。さらに最も厳しい基準で管理していますよ。」ということになります。

ラベル(エチケット)にBordeauxと書いてある場合、A.O.P.になりますので、「ボルドー産のワインですよ。フランス政府が作ったワインの法律において、最高格付けですよ」という意味になります

当然上位等級のほうが厳しいルールが設けられていて、例えば水やりの禁止や収量制限(畑1haあたりで作っていいワインは○○リットルまで!)など、厳格に決められています。

日本でいうと、魚沼産⇒新潟米⇒国産米 のように分かれているイメージを持ってもらうとわかりやすいと思います。

ちなみに、最下位のVin de Tableの基準すら満たさない場合、フランス産とは名乗れません。

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「○○と名乗りたいならちゃんとしたものを作りなさい」ということですね。

低い格付けでもおいしいものはありますが、やはり上位の方がおいしいものに出会う確率は高くなります。

ボルドー地方独自の格付けについて理解しよう

国家レベルの格付けでは最高等級のA.O.P.(地方の名前)ですが、「同じ地方といわれて一緒にされても、産出場所によってレベルは全然違いますよ。」となります。

関東地方と言われても、茨城と神奈川では気候も特産品も全く違いますよね。

なので、各地方はさらに細かく独自ルールを持っています。

ボルドーの場合、最上位から順に

Communnales⇒Regionales⇒Generales と分かれています。例えばポイヤック村⇒メドック地区⇒ボルドー地方 のようになります

ボルドー地区の格付けモデル図

こちらも基本的には上位等級の方が厳しいルールを設定されています。

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国家の格付けの上に、さらに上位格付けを設定しているので、最上位はかなり厳しいルールが設定されています。村名までいけば失敗する確率はかなり低くなりますが、お値段も高いです。

地区名以上であればそれなりにしっかりしたワインが多い印象です。

地方名の中でも「Bordeaux Superieur」という上位級があったり、ちょっと複雑です。

シャトー(造り手)の格付けを理解しよう

法的な格付けは前述のとおりですが、ボルドー地方の特徴として、シャトー(造り手)ごとに格付けがされています。横綱⇒大関⇒関脇・・・みたいな感じですね。

これは1855年のパリ万博の際、ナポレオンの甥(ナポレオン3世)が「万博もあるし、おいしいワインを作ってるシャトーのランキングを作ろう!」と言ったところから始まります。

最も有名なのはメドック地区の格付けで、第一級~第五級までの5段階でランキングを作り、当時は第一級にラフィットロートシルト・ラトゥール・マルゴー・オーブリオンの4軒のシャトーが存在していました。

※現在では上記4シャトーにムートンロートシルトを加え、5つのシャトーが第一級に君臨しています。

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なんとナポレオンが出てきました。

有名な方のナポレオンではないですが、歴史と深く関わっていて面白いですね。

ちなみにお正月の格付けチェックに出るワインは、この第一級シャトーから出ることが多い印象です。

余談ですが、この格付けは現在までほとんど変更されておらず「現在の実力を正しく反映していないのでは?」と言われることも多いです。それでも格付け上位に位置するシャトーはカリスマ的な魅力を放っており、文句なく美味しいワインを作っているシャトーが多いと感じます(お値段もカリスマです)。

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他の地区では10年に1回程度見直しをしているところもあります。

格付けシャトーに憧れはありますが、是非他のワインも飲んでいただきたいです。

まとめ

・ボルドーは超有名な産地!

・色々なブドウを混ぜて(アッサンブラージュ)ワインを作る

・格付けは色々な種類がある。覚えたければ覚えよう。

世界中のワインに通じる教科書的なワイン産地なので、ぜひ覚えてほしいです。

また飲食店に行くと必ず1本はボルドーワインがリストに載っていると思いますし、コンビニや酒販店でも必ず1本はボルドーワインが置いてあります。

一方、日本で1000円以下で買えるボルドーワインは品質が低いものが多く、飲んでみるとただ渋いだけのように感じてしまうものも多いです。

安くて低品質なボルドーワインを飲んで「ワインって渋いよね」となってしまう方が非常に多く、ワイン愛好家としては残念に思います。

初心者におすすめのボルドーワイン

クロワ ムートン(2018がオススメ)

非常によくできた年のためポテンシャルもあり、冷蔵庫に保管しつつ数日かけて飲んでも変化を楽しめると思います。

酒類の総合専門店 フェリシティー
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シャトー・リシュボン(2015-2019年くらいがオススメ)

少し若いくらいのヴィンテージが良いと思います。この価格でありながら格付けシャトーに対抗できるワインだと思います。

ワインショップ ドラジェ
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ル・マルキ・ド・カロンセギュール(2012-2019年くらいがオススメ)

前述したメドック地区の格付け三級となるカロン・セギュールのスゴンヴァン。個人的に大好きなワインです。ハートのマークが目印で、プレゼントとしても喜ばれます。

ヴェリタス〜輸入直販ワイン専門店
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バロン・ド・ブラーヌ(2012-2019年くらいがオススメ)

メドック地区の格付け2級となるブラーヌ・カントナックのスゴンヴァン。しっかりとしたタンニンがありつつ、不思議な甘い風味も感じる、マルゴー村らしいワインだと思います。

うきうきワインの玉手箱
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いかがでしょうか?

正直なところ、少し高いと思われた方が多いと思います。

近年のインフレの影響でしっかり作られたワインはどんどん値上がりしており、残念ですが年々手が出しにくくなってしまっています。

何か特別な日に奮発してチャレンジしていただき、魅力を感じていただければと思います。

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少し値は張りますが、思い切って良質なボルドーワインにチャレンジしてみると、新しい世界が開けるかもしれませんよ。

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