【神の雫掲載ワイン】ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルー 2020のレビュー

ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルー 2020 レビュー レビュー
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神の雫にも登場したルイ・ジャド。

「ルイ・ジャド村名シャブリ。少なくともここに並んだシャブリの中ではこいつが(生牡蠣に合う)ベストな選択だ。」のセリフで有名ですね。

コットン
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前評判どおり、非常に高品質な村名シャブリでした。

シャブリらしい爽やかな酸味と果実味がありつつ、若干のスパイス香でアクセント。

生牡蠣よりも焼きガキ・蒸し牡蠣に合うワインでした。

おいしいのはもちろん、ほぼ全ての魚介に合うため誰にでもおすすめできるワイン。

魚料理に合うワインをお探しなら、一度はお試しください。

今回レビューするワインはこちら!

初心者へのオススメ度

単純なおいしさと、用途を含めたコスパの両方でオススメ度を出しています。

おいしさ:59/100点(普通~高品質なワイン)

コスパ(3,051円):68/100(おいしいシャブリの割には安い!)

合計:127

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よくできたワインなのは間違いなく、料理にも合わせやすい!

温度で印象がガラッと変わるよ!

ワインの特徴

ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルー 2020のボトル

ワインについてレビューする前に、まずはこのワインの特徴を整理しましょう。

A.O.P.の「シャブリ」、ドメーヌの「ルイ・ジャド」、このワインの製法の特徴、2020年に収穫したブドウの特徴について理解することが重要です。

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A.O.P.シャブリとは

シャブリのブドウ畑

シャブリとは、ロマネ・コンティで有名なフランスのブルゴーニュ地方の一番北側にある地区で、白ワインを生産している場所です。

シャブリ地区の土壌は「キンメリジャン」と言われる堆積土壌で、土の中に牡蠣の化石がたくさん入っています。

これによって、牡蠣のミネラルが土に溶け出し、そのミネラルを吸ったブドウから造られるワインは牡蠣と相性がピッタリ、という理由です。

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世界的に「牡蠣にはシャブリ」と言われていますが、その理由は土壌にあったというわけです。

シャブリの中でもお値段はピンキリですが、ざっくりと傾向を分けると以下のです。

  1. 格付け上位のシャブリ(畑の名前が書いてあるクラス) ⇒ 木の樽を使って発酵・熟成
  2. 格付けが低いシャブリ(地区名が書いてあるクラス) ⇒ ステンレスのタンクで発酵・熟成

図にすると下のようなイメージです。

シャブリの格付け イメージ図

木の樽を使ったものは、焼いた木のスパイスのような香りがあって複雑な印象で、ステンレスのタンクを使ったものは、フレッシュな果実の香りが前面に出てきます。

特にステンレスのタンクで製造されたものは早いうちから飲むことに適しているため、古い年代の格付が低いシャブリを飲んでもおいしく感じない人が多いでしょう。

フランスの中でも寒い地方のため、5~10年くらい前までは酸味が豊かで「すっぱい」と感じるワインが中心でした。

しかし地球温暖化の影響で気温が上がり、酸味は少し丸くなり、初心者にもオススメできるものが増えてきた印象です。

コットン
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ちなみに、冒頭にもあった「生牡蠣に合う」というのは、格付けが「シャブリ(地区名)」で、ステンレスタンクを使ったシンプルな香りのものをいいます。

ルイ・ジャドとは

酒神バッカスのイラスト

ルイ・ジャドはブルゴーニュ地方の超有名な作り手で、「ルイ・ジャドを語らずにブルゴーニュを語れず」と言われるほどの実力者です。

ラベル(エチケット)には必ず酒神バッカスの顔が描かれているので、初心者でも見つけやすいです。

ブルゴーニュ地方の全土に畑を持っていますが、所有している畑のほとんどが格付け上位の良質な畑で、ブドウ栽培にとてもこだわった造り手です。

有名な生産者ですが、エントリーグレードであれば2000円前後で購入することができます。

ネットでルイジャドを調べると「多彩なテロワールを活かす」という記載がでてきますが、かみ砕いていえば「その土地ごとの土の質(粘土質・砂利質とか)と、雨・気温・湿度・風をはじめとする気候条件も見極め、それらを表現するワインを造っています。」という意味です。

コットン
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テロワール」は超ざっくりいえば「土地性」と言えます。

知っていると通っぽいですよ。

ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルー の製法

一般的な白ワインの作り方はこちらをご覧ください。

このワインはシャルドネというブドウ100%で造られています。(「シャブリ」と名がつく場合、必ずシャルドネ100%です。)

シャルドネというブドウはどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、とりあえずワインを置いています」みたいな居酒屋で置いているワインは大抵シャルドネであることが多く、あまり気にしなくても何にでも合ってくれる味わいです。

一方で、世界一高級な白ワインもシャルドネから造られているため、「ブドウの女王」とも呼ばれています。

コットン
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扱い方によって印象が変わるブドウの代表格ですね。

このワインは生の魚介に合うように意識しつつも、シンプルな香りになりすぎないような作り方をしているといえるでしょう。

2020年のシャブリ地区の特徴

日の当たるブドウ畑

2020年はブルゴーニュ地方全体が(シャブリ地区も)年明けから暖かい気候が続いていたようです。

ブドウの木は温度が一定以上にならないと生育が始まらないのですが、早い段階で暖かくなったため、例年よりも生育のスタートが早かったようです。

コットン
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春夏も暖かさが続いたため、ブドウの生育がこれまでになく順調でした。

ブドウは熟しすぎると酸味が減って甘味が増えてしまいますが酸味は白ワインにとって命とも言える要素です。

そのためブドウを収穫する日をかなり前倒しにして、酸味が残っているうちにワインを作り始めた作り手が多いです。

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このワインもその影響を強く受けていて、シャープな酸味と言うよりは、酸味は豊かだけど丸みがあるような味わいです。

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テイスティングコメント(上級者向け)

外観はグリーンがかった淡いレモンイエロー。粘性はやや弱く、若々しくフレッシュな印象。

香りはチャーミング。香りの中心にあるのはフレッシュな柑橘で、みずみずしい青リンゴの香りも。小さな白い花の香り。木樽は使っていないが、全房発酵しているためか樫やナッツのようなニュアンスを感じることができる。

アタックはやや弱く、酸味は豊かだが丸みがある。苦味は穏やかなためフレッシュな味わい。

とてもエレガントなワインで若いうちに楽しみたい。

初心者のための味わい解説

ここからは初心者のためにテイスティングコメントをかみ砕いて説明します。

外観

ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルー 2020をグラスに注いだ写真

収穫年(ヴィンテージ)が2020年と新しいため、ワインの縁の部分はグリーンがかっています。

冷涼な産地で育てられたシャルドネというブドウのため、色調は淡くなっており、イエローよりは少し薄いレモンイエローです。

グラスを伝うワインを観察すると、さらさらとしていて、アルコール度数や糖度は高くないことがわかります。

外観を見る感じでは、フレッシュな果実みを楽しむワインであると思われます。

香り

そもそもそれほど香りが強い品種ではないため、目立たずそっと香るような印象です。

一番最初に感じるのはレモンやグレープフルーツのような柑橘系の香りで、爽やかな印象。次にもう少し甘味のある青リンゴの香りがほんの少し香ります。

香りの中心になっているのは果実ですが、少し花のような香りがします。

また、木の樽を使ってないはずですが、少し木の樽のようなスパイスの香りも感じます。

このワインは全房発酵しているため、それによってスパイスっぽい複雑さが出ているのだと思います。

コットン
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全房発酵とは、ブドウの果実以外も使って発酵させる技法のことです。

※普通はブドウの果実だけを使ってワインを作ることが多いです。

味わい

外観や香りから推測したように、口当たりは強くなく、軽やかな飲み口のワインです。

酸味も強めですが決して「すっぱい」という印象ではなく、初心者でも飲みやすいような丸みのある印象になっています。

全房発酵のためか少しだけコクがありますが、苦くはなく、飲み口が軽くなりすぎないように良い役割をしています。

総評

現時点で非常にバランスがよいため、今~2年後くらいが一番おいしく飲めそうです。

それを越えると果実のフレッシュ感や酸味が抑えられてしまい、このワインのおいしいさが少し損なわれてしまうと思われます。

料理とのマリアージュ(合わせ方)

生牡蠣と白ワイン

牡蠣にはシャブリ、シャブリには牡蠣!」ということで、ふるさと納税でゲットした牡蠣を合わせてみました。

コットン
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冷凍牡蠣なので生では食べられず、塩焼きにしてちょっとレモンを垂らしました。

やはりよく合い、神の雫でこのワインが選ばれたのも納得ですが、感動的なレベルではありませんでした。

神の雫でこのワインと牡蠣が合うとされたのは2000年代中盤のため、おそらく当時のこのワインはもう少し酸味がシャープだったと思います。

冒頭で述べたように地球温暖化の影響で、このワインと牡蠣の相性は、生よりも焼き牡蠣よりに変わってきたのかもしれません。

コットン
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もちろん焼いたのと生牡蠣を並列に比べることはできませんが、「もう少し酸味がシャープな方が牡蠣には合うのかな?」と感じました。

牡蠣であれば生牡蠣よりも焼き牡蠣。他にはスモークサーモンや火を通したアサリなどともよく合うと思います。

特にほんの少し燻製をした魚介と、全房発酵の複雑さがよく合うと思いました。

ルイ・ジャド シャブリ シャペル オー ルーの用途

おすすめは「友達同士でホームパーティをするときに序盤で飲む」です。

シャブリの村名なので主張が強いわけではなく、プレゼントにしてはインパクトに欠けます。

一方で神の雫の影響で話題性は十分なワインですので、仲間うちのホームパーティなどで飲めば、話題になることでしょう。

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今回紹介した「ルイ・ジャド シャペル オー ルー」

人気なワインですが、村名シャブリは若いうちの方が楽しめるため、通販であれば在庫に困ることはないと思います。

コットン
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今回はとても有名なシャブリについてレビューしてみました。

このワインに限らず、シャブリは安定しておいしいものが飲める印象があります。

ほかの銘柄でもよいので、ぜひ飲んでみてくださいね。

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